LEAN UX Japan Conference 2015

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LEAN UX Japan Conference 2015
〜Lean UXが拓く未来〜
日時:2015.4.11
場所:リクルート アカデミーホール
HP: http://xpd.jp/leanux2015/
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※個人的なメモなので、勘違い・思い込み等々も含まれていることはご了承ください

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残念ながら、オープニングに間に合わず、第一部の途中から参加。セッションも興味深いものばかりだったが、何より、2人の女性が横でリアルタイムに情報整理をしながら、一枚の紙にペンで情報をまとめていくのが圧巻だった。UXがテクノロジーだけではなく、フィジカルを重視するというパフォーマンスとしても、とても良かったと思う。あまり上手くマネできる気はしないけど…、ちょっとトレーニングはしてみようかな。

下記、セッションのメモ。

■頭と手と、足を使う。Airレジのデザインプロセス
(株式会社リクルートライフスタイル 鹿毛 雄一郎)

※※※途中から参加※※※

【内容】
既存機能の「割引ボタン」と、新機能の商品別の行に入った割引ボタンをユーザーテストしてもらった時の話。既知と改善した機能の周知で、何を以てユーザーが使いやすくなったと判断するのかを把握することはなかなか難しい。
そもそも機能を知らなかったとか、いったん覚えたやり方の方が慣れてるからやりやすいとか、色々出てくることは予測できるため一概に判断することはできない。

【メモ】
・「誰が使うのか?」を重視している
・問い合わせの内容から機能の絞り込みを行う
・改善後の機能周知も大切
・オンラインコミュニティはうまく機能するよう心がけ、セルフ解決を促せるようにする
・アンケートなどの定性だけではなく、定量の分析も行う
・リサーチチームがユーザーとの架け橋


■「壊して創る」成長しつづけるプロダクトと組織の中での UX の在り方
(freee株式会社 関口 聡介)

【目次】
1. freeeのご紹介
2. freee全体の組織作り
3. freeeの中でのUXの開発プロセス

【所感】
上記3つから。freeeが受託開発ではなく自社サービスであるため、視点が顧客と提供する側のみで考えた場合の視点での話。数人のスタートアップから数百人体制に事業拡大して行く中での「開発効率」の話はとても参考になる。どうUXを社内に浸透させるかだけではなく、社員のモチベーションをどう保つかという話もとても興味深かった。Googleもそうらしいが、部活が活発で一定の規模を超えたら部費もでるとか、そういう仕組みができているのは羨ましい。
最後の坂田さんの「エンドユーザー向けのUX体験を考えると最終的に組織作りに向かうことも多い」という話も興味深い。

■Customer Development and LEAN UX for Growth
(AppSocially 高橋 雄介)

【高橋さん紹介】
・本:ハマるしかけ

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

  • 作者: ニール・イヤール,ライアン・フーバー,Hooked翻訳チーム,金山裕樹,高橋雄介,山田案稜,TNB編集部
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2014/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (3件) を見る

・本:Lean UX 日本語レビュー
Growth hackerブログ

【目次】
1. 顧客開発とは?
2. LeanUXとは?
3. グロースにどう活かすか?

【メモ】
・そもそもキャズム(崖)さえ見れずになくなって行く会社が多すぎる
・ビルの外に出よう!
・顧客開発の実践は難しい?
 >どうすれば話を聞いてもらえるかが大事。PPTで何百ページの資料を
  作ることが大事な訳ではない。
・顧客開発モデルを1ページで表せるか?

 【推薦資料】
本:アントレプレナーの教科書
本:顧客開発モデルの開発(デジタル版のみ)
本:UX for LEAN STARTUPS
Hagiwara Shingo blog


■Design Sprint と LEAN UX: 顧客からの学び
(元・Microsoft Ventures 馬田 隆明)

【資料】

www.slideshare.net

【メモ】
・Designer:Developer 1:4 or 1:5くらいの割合になってきた ※以前は1:14とか15とか
・ジョン前田がVC (Kleiner Perkins Caufield & Byers) に移った。何故か?
・本:O’relly user story mapping
・スタートアップが死ぬ理由の42%が "no market needs"
・答え合わせのスキル(インタビュー方法)を磨くことが大事


■オーガニック LEAN UX
(ustwo 中村 麻由 + Lars Rosengren)

【所感】
ustwoでは、PMとは別にプロジェクトのコーチ(以前はプロセスマネージャーと言っていた)がいて、プロジェクト自体の進行ではなく、コミュニケーションフローなどの効率化をサポートするとのこと。以前から似たようなことは考えていたんだけど、これはいい仕組みだと思う。実際に始めるとなると色々と試行錯誤や、さじ加減みたいなのを蓄積していかないといけないんだろうけれど。

【メモ】
PPP (Pixel Perfect Precision)
・朝のスタンドアップGoogle hangout)
 ー今日は何が一番大事?(何をやったか、何をやるか)
 ーここで相談はしない
 ー最優先事項の確認
・pivotになっているか?travelingではないか?(軸足がしっかりしているかどうか)
・WHYからはじめて自分たちが信じられるものを探す
・VISIONワークショップを行う
 >クライアントに「何を作りたいのか世の中にどういうものを作り出したいのか」を問う
  >このプロジェクトをやることで何を変えたいのか? 
   ※小さくとも世の中に何らか影響を与えるものではあるはず
・クライアントの役割をハッキリさせる。 ※特に決定権
・VISIONワークショップは関わる人全員に参加してもらう
・経験上、WSは1日やっても2.5時間でも言うことは同じ
 >時間が足りなかった!
  >ということは、1ヶ月でも1年でも同じでは?
・ユーザーだけではなく、社内でもみんなユーザーテストをする
・居酒屋で妄想する
 >このプロダクトが賞を取った時のインタビュー
 「何が評価されたと思いますか?」「クライアントは何を喜びましたか?」


■クロージングディスカッション「LEAN UX が拓く未来」
(株式会社ロフトワーク 林 千晶 + 株式会社コンセント / Lean UX Circle 主宰 坂田 一倫)

【メモ】
・フィールドワークはしようと思ってするのではなく、いつでもどこでもやっておくべきこと(慶応大・加藤先生?)
・本:川喜田二郎発想法―創造性開発のために (中公新書 (136))
 >被験者を集めて行うテストは「実験科学」はあくまで擬似的なので、前提状況を作らない「野外科学」が大事だと考える